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2024.12.22 (日)

11月25日は女性に対する暴力撤廃の国際デー

ぶつかりと呼べる範囲をかるがると越えてただしく届く憎悪は

(「アルカディアでの暮らしは」より)

矢が刺さり痛いと叫ぶのに千年かかって今夜喉ふるえだす

(「春の雪山」より)

性欲を三大欲求にかぞえて許せ許せの合唱はなお

(「春の雪山」より)

正常の名のもとに押し広げられつららのごとき冷えた陰毛

(「春の雪山」より)

夜用のプレイリストを夜に聴く夢は捨てずにいまのところは

(「春の雪山」より)

幸せそうに見えないように小田急に乗せられている数多のいのち

(「しふくの時」より)

一行の誰もさわれぬ詩になって透明なまま駅に立ちたい

(「しふくの時」より)

(2024.11)